マンションの無断駐車の問題
マンションの敷地内で、駐車場ではない場所に管理組合に無断で車両を駐車することが、マンションにおける「無断駐車」「不法駐車」の問題です。
マンションの敷地内で、定めれた駐車場の区域外に駐車されると「ゴミ収集車」が近寄れなかったり、「救急車」「消防車」などの緊急車両の進路を妨げ、道路の見通しが悪化して「人身事故」の危険性が高まります。また夜間には「ヘッドライト」「騒音」などによる迷惑が生じます。
しかし、マンションの敷地内は私有地なので、公道での駐車違反とは事情が異なります。なぜなら、公道であれば違法駐車の車両を警察が道路交通法違反として駐車違反として取り締まれますが、マンションの無断駐車については、私有地であるため警察は原則的に不介入です。
このことから、マンション内の無断駐車を警察に通報しても私有地内のこととして警察が積極的に解決してくれるわけではありません。ですから、無断駐車はマンション管理のトラブルでも対応が難しい問題とされています。
マンション敷地内の無断駐車の防止・予防対策
- 駐車されやすい場所には、コーンや駐車禁止の看板を立てる
- 駐車禁止などの張り紙やラミネートを作成して設置する
- 張り紙に無断駐車には「1万円など具体的」な金額を記載する
- 無断駐車がおこなわれる場所に監視カメラ(ダミー可)を設置する
- 悪質な場合には車両を写真におさめ掲示板に貼付する
- 駐車場には、駐車を許可されている車両のナンバーを記載する
- 手続きを踏んだ来客用駐車場の使用者には駐車許可証を発行する
無断駐車に実力行使はできない
マンションの敷地内の無断駐車の車両のワイパーとフロントガラスの間に警告文を挟むぐらいであれば問題にならないのですが、違法駐車車両に警告文をテープで張ったり、のり付けして車両に汚れや傷をつけると器物損壊で訴えられる恐れがあります。
また、所有者に無断で民間のレッカー業者に依頼して移動すると、レッカー移動された相手と管理組合との間でトラブルになりかねません。
マンション敷地内の無断駐車への対応
マンションの敷地内で、無断駐車の車両を見つけた場合には管理会社に連絡をします。車両の所有者が特定出来た場合には、管理人や管理会社の担当者(フロントマン)をとおして、その方に直接注意を促します。
所有者が不明な場合には、マンションの掲示板への「注意文の掲示」や「ワイパーへの警告文の設置」などをおこないます。
無断駐車の車両の所有者が外部の方であったり、特定できない場合には対応が困難ですが、定期的な巡回をおこない、無断駐車している日時や写真を記録をとっておくことが、仮に法的措置になった場合にはとても重要な証拠となります。
この記事のまとめ
こうした確信犯を防ぐ抜本的な方法は、物理的に駐車できないようにするしかありませんが、それが難しい場合には、マンションの住人が無断駐車に関心をもって、知らない車両が駐車してあった場合には、積極的に挨拶をするなど、コミュニティ全体が無断駐車に対して関心をもつことが最も有効な無断駐車の防止策です。