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マンションの修繕積立金

分譲マンションの修繕積立金は、周期的かつ計画的に行う大規模修繕、建替えにかかる合意形成に必要な調査、不測の事故その他特別の事由により必要となる修繕及び敷地、共用部分等の変更に備える準備金として徴収される費用です。管理組合は、各区分所有者から徴収した修繕積立金を保管するために、金融機関に管理組合名義の預金口座を設けることが原則です。修繕積立金の保管で注意しなければならないのは、横領、使い込みなどの金銭事故です。こうした事故を防ぐためには、どれだけの修繕積立金が毎月徴収され、それがどんな方法でどのように保管・運用されているかを区分所有者全員に常に明確にしておく必要があります。

修繕積立金の使い道とは

マンション管理組合が集める費用は大きく分けて2種類に分けられます。今回ご紹介する修繕積立金と管理費。まず管理費は文字通りマンションの日常的な維持管理費用として使われるものです。たとえば、管理会社に支払う管理委託費や共用部分の電気代や水道代などの光熱費管理組合が加入している保険料など。

修繕積立金は、12年から14年というサイクルで行われる大規模修繕工事を実施する費用を確保する目的のため、管理費とは別に毎月積み立てるお金です。大規模修繕工事はマンションの規模によって異なりますが少なくても1千万円から数億円規模の資金が必要となります。ですから将来に備えてコツコツと積み立てておく必要があるのです。

長期修繕計画で「修繕積立金」がいくら必要か把握する

修繕積立金がどの程度必要かは管理組合で長期修繕計画を作成して将来的にかかる建物や設備の維持費を算出します。そこから修繕積立金を毎月いくら徴収すれば費用が足りるのかシミュレーションを行なって全体の修繕積立金を決定します。

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修繕積立金や管理費は部屋の床面積に応じて決められる

長期修繕計画で算出した必要額を各区分所有者から特定の割合で徴収するわけですが、この負担割合は多くの場合、各区分所有者が所有する「専有部分の床面積の割合」によって決定しています。この配分は管理規約で変更することができるので例えばタワーマンションであれば分譲価格の高い上階ほど修繕積立金の額を高くするといった設定もできるということです。

修繕積立金や管理費は分けて管理が必要

管理費や修繕積立金駐車場などの使用料は口座自動振替なので管理組合に対して一括でまとめて支払っているケースが大半です。ですから支払う側からすればあまりその内訳がどのようになっているか知らないという方も多いはずです。どういうことかといえば毎月3万円口座から引き落とされていても管理費がいくらで修繕積立金いくら駐車料金はいくらといったところまでは把握できてないということです。

管理組合では「管理費」と「修繕積立金」を別の会計として区分経理することは重要です。先ほど述べたように管理費と修繕積立金はその支出用途が異なります。ですから管理組合の口座に入っているお金が余っているからといって油断していると実際には大規模修繕工事の直前になって資金が足りないといった恐れがあるからです。

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