マンション管理会社に委託する業務
マンション管理会社は以下の業務のすべてを管理組合から委託を受ける場合や、一部委託方式と呼ばれる方式では、これらの業務の一部を管理会社がおこない、それ以外の業務は管理組合が管理会社を通さずに専門業者に直接発注する場合もあります。
管理会社の業務1│事務管理業務
事務管理業務では、管理費や修繕積立金などの収納、出納などの会計業務の他、決算書、予算案の作成・長期修繕計画の作成などをおこないます。 また、未納者に対する督促業務の一部も事務管理業務に含まれます。
管理会社の業務2│管理員業務
管理員業務とは、マンションの現地で管理員(管理人)が行う日常業務のことです。管理員は管理会社の社員である場合や、管理会社の協力会社から派遣させることもあります。業務は多岐にわたり、居住者対応のほか、専門業者による点検の立ち会い・巡回点検・ゴミ出しなどです。管理員はマンションの住人と日常的にかかわる時間が長いので、居住者からの管理員の評価は、管理会社への満足度に大きな影響を与えます。
管理会社の業務3│清掃業務
マンションの共用部分の清掃作業は、施設・設備やコストとの兼ね合いに応じて作業内容も変わってきます。日常清掃と呼ばれる「拭き・掃き」といった基本的な清掃の他、共用廊下のポリッシャーをつかった定期清掃をおこなうのが一般的です。定期清掃は専門業者がおこなうケースが多いのですが、日常清掃については管理員がおこなう場合もあります。
管理会社の業務4│建物・設備管理業務
建物・設備管理業務では、マンション共用部分の設備などの保守点検をおこないます。エレベーター、電気設備、消防設備などの保守点検をおこないます。資格者による定期的な点検が義務付けられている法令点検については、管理会社から再委託を受けた専門業者が実施するのが一般的です。
管理会社の業務を規制する法律
マンション管理会社は、管理組合と締結した管理委託契約書に基づいて業務をおこないます。管理についての専門知識をあまり持たない管理組合との契約になるので、管理組合が不利益を被らないように、管理会社の業務は「マンション管理の適正化の推進に関する法律」によって様々な制限が設けられています。
この記事のまとめ
したがって全部委託方式であっても、すべてを管理会社任せにしないで管理会社とは信頼関係を築いた上で協力しあって管理業務をおこなうことが重要です。