マンション管理士試験は4つの分野から50問出題され、4つの選択肢の中から一つを選びマークシートで解答します。
平成30年度マンション管理士試験
問 題
次の注意事項をよく読んでから、始めてください。
(注 意)
次の注意事項をよく読んでから、始めてください。
(注意事項)
1 これは試験問題です。問題は、1 ページから 29 ページまでの 50 問です。
2 試験開始の合図と同時に、問題のページ数を確認してください。
もし落丁や乱丁があった場合は、ただちに試験監督員に申し出てください。
また、法律等の略称及び用語の定義について、裏面の記載を確認してください。
3 答は、別の解答用紙に記入してください。
解答用紙に記入する際は、解答用紙の注意事項をよく読み、所定の要領で記入してください。
4 答は、各問題とも 1 つだけです。
2 つ以上の解答をしたもの、判読が困難なものは、正解としません。
5 問題中法令等に関する部分は、平成 30 年 4 月 1日現在施行中の規定に基づいて出題されています。
問題及びこのページの中で使用している主な法律等の略称及び用語の定義について
は、各問題において特に記述している場合を除いて以下のとおりとします。
・「区分所有法」………………… 建物の区分所有等に関する法律(昭和37年法律第69号)
・「マンション管理適正化法」… マンションの管理の適正化の推進に関する法律(平成12年法律第149号)
・「標準管理規約」……………… マンション標準管理規約(単棟型)及びマンション標準管理規約(単棟型)コメント(最終改正平成29年8月29日 国住マ第33号)
・「マンション」………………… 「マンション管理適正化法第2条第1号イに規定するマンション」をいう。
・「管理組合」…………………… 「区分所有法第3条に規定する区分所有者の団体」をいう。
・「管理組合法人」……………… 「区分所有法第47条第1項に規定する法人」をいう。
・「団地管理組合」……………… 「区分所有法第65条に規定する団地建物所有者の団体」をいう。
問1
規約に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。
1 規約の設定、変更又は廃止については、集会を招集してその集会の決議によってこれを設定、変更又は廃止をする以外の方法は認められていない。
2 規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、当該区分所有者は、規約の設定、変更又は廃止の決議に賛成した区分所有者に対し、自己の区分所有権等を時価で買い取るべきことを請求することができる。
3 一部共用部分の管理は、区分所有者全員の利害に関係するもの以外は、これを共用すべき区分所有者のみで行う。
4 規約は、管理者がないときは、建物を使用している区分所有者又はその代理人が保管しなければならないが、保管する者の選任は、集会の決議によるほか規約で定めることもできる。
- 解答
- 4
問2
管理者に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。
1 集会の決議がなくとも、各区分所有者は、管理者の選任を裁判所に請求することができる。
2 管理者は、集会において、毎年1回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければならないが、規約の定めにより書面の送付をもって報告に代えることができる。
3 管理者は、集会の決議により原告又は被告となったときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならない。
4 管理者は、規約に特別の定めがあるときは、共用部分を所有することができる。
- 解答
- 4
問3
マンションの駐車場が区分所有者の共有に属する敷地上にあり、その駐車場の一部が分譲時の契約等で特定の区分所有者だけが使用できるものとして有償の専用使用権が設定されている場合、使用料を増額するために規約を変更する集会の決議及び特別の影響について、区分所有法及び民法(明治29年法律第89号)の規定並びに判例によれば、次のうち正しいものはどれか。
1 駐車場の使用が管理組合と専用使用権者との間の駐車場使用契約という形式を利用して行われている場合には、管理組合は、専用使用権者の承諾を得ずに規約又は集会の決議をもって、使用料を増額することはできない。
2 区分所有法第31条に規定されている特別の影響を及ぼすべきときに当たるのは、規約の設定、変更等の必要性及び合理性とこれによって一部の区分所有者が受ける不利益とを比較衡量し、区分所有関係の実態に照らして、その不利益が区分所有者の受忍すべき限度を超える場合である。
3 使用料の増額について、増額の必要性及び合理性が認められ、かつ、増額された使用料が区分所有関係において社会通念上相当な額であると認められる場合であっても、使用料の増額に関する規約の設定、変更等は専用使用権者の権利に特別の影響を及ぼすものとなるため、区分所有法第31条の規定により専用使用権者の承諾が必要となる。
4 専用使用権者が訴訟において使用料増額の効力を裁判で争っている場合であっても、裁判所の判断を待つことなく、専用使用権者が増額された使用料の支払に応じないことを理由に駐車場使用契約を解除し、その専用使用権を失わせることができる。
- 解答
- 2
問4
区分所有法の定める建物及びその敷地に関する定義によれば、次の記述のうち、正しいものの組合せは、1~4のうちどれか。
ア 建物の敷地には、建物が所在する土地のほか、それと一体として管理又は使用する土地で規約により建物の敷地とされたものも含まれる。
イ 専有部分は、規約により共用部分とすることができるが、附属の建物については、規約により共用部分とすることはできない。
ウ 専有部分は、区分所有権の目的たる建物の部分であり、その用途は、住居、店舗、事務所又は倉庫に供することができるものに限られる。
エ 専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利である敷地利用権には、所有権だけでなく賃借権や地上権も含まれる。
1 アとイ
2 イとウ
3 ウとエ
4 エとア
- 解答
- 4
問5
未納の管理費等の回収や義務違反者に対する措置に関する次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定によれば、誤っているものはどれか。
1 未納の管理費等に係る債権は、区分所有法第7条に規定する先取特権の実行としての担保不動産競売を申し立てることにより、他の一般債権者に優先して弁済を受けることができる。
2 区分所有法第7条に規定する先取特権は、不動産について登記をしなくても、特別担保を有しない債権者に対抗することができるが、登記をした第三者に対しては、この限りでない。
3 管理者は、区分所有法第59条の規定による区分所有権及び敷地利用権の競売について、規約又は集会の決議により、訴えをもって請求することができる。
4 区分所有法第59条の規定による競売請求の判決に基づく競売の申立ては、その判決が確定した日から6ヵ月以内に行わなければならない。
- 解答
- 3
問6
マンションの登記に関する次の記述のうち、区分所有法及び不動産登記法(平成16年法律第123号)の規定によれば、誤っているものはどれか。ただし、団地管理組合である場合を除くものとする。
1 マンションの登記簿において、一つの登記記録に建物の専有部分と敷地権とが共に登記されることはない。
2 マンションの登記簿の表題部(専有部分の建物の表示)の登記記録において、専有部分は登記されるが、法定共用部分は登記事項ではないので、登記されることはない。
3 専有部分を規約により共用部分とした場合に、その旨の登記をしなければ、これをもって第三者に対抗することはできない。
4 管理組合法人が成立するためには、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で法人となる旨並びにその名称及び事務所を定め、登記をすることが必要である。
- 解答
- 1
問7
集会の決議における電磁的方法の利用に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。ただし、規約に別段の定めはないものとする。
1 区分所有法又は規約により集会において決議をすべき場合において、電磁的方法による決議をするためには、区分所有者の4分の3以上の承諾がなければならない。
2 集会を招集すべき者は、電磁的方法による決議を行うときには、回答の期限とされている日よりも少なくとも1週間前に、会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に通知を発しなければならない。
3 区分所有法又は規約により集会において決議すべきものとされた事項については、区分所有者全員の電磁的方法による合意があったときは、電磁的方法による決議があったものとみなされる。
4 区分所有法又は規約により集会において決議すべきものとされた事項についての電磁的方法による決議は、集会の決議と同一の効力を有する。
- 解答
- 1
問8
管理組合法人の理事及び監事に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。
1 管理組合が主たる事務所の所在地において登記をすることによって管理組合法人となる場合において、管理組合法人の監事については登記はなされない。
2 代表権のある理事が管理組合法人所有の土地の一部を購入しようとする場合、当該理事は、他の理事全員の承諾を得た上で管理組合法人の代表者として当該売買契約を締結しなければならない。
3 複数の理事がいる管理組合法人において、理事全員が共同して管理組合法人を代表する旨が規約によって定められている場合、そのうちの理事一人と管理組合法人との間で利益相反事項が生じるときには、当該利益相反事項と関わりのない他の理事が管理組合法人を代表することができる。
4 理事が欠けた場合において、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときには裁判所によって仮理事が選任されるが、監事が欠けた場合には、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときであっても裁判所による仮監事の選任はなされない。
- 解答
- 1
問9
管理組合及び管理組合法人に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
ア 規約を保管する者は、正当な理由がある場合を除き、利害関係人から請求のあった当該規約の閲覧を拒んではならない。
イ 集会の議事録の保管場所は、建物内の見やすい場所に掲示しなければならない。
ウ 管理者が集会の議事録の保管をしなかったときは、20万円以下の過料に処せられる。
エ 管理組合法人は、居住者名簿を備え置き、居住者の変更があるごとに必要な変更を加えなければならない。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
- 解答
- 3
問10
一筆の敷地上に、甲棟、乙棟、丙棟が存在している。甲棟及び乙棟は戸建て住宅、丙棟は専有部分のある建物であり、また、甲棟の所有者はA、乙棟の所有者はB、丙棟の区分所有者はC、D、Eである。敷地は、A、B、C、D、Eが共有している。この場合の団地管理組合に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。ただし、乙棟の建替えは他に特別の影響を及ぼさないものとする。
1 団地管理組合は、団地管理組合の集会において、共有持分の4分の3以上を有するものが承認し、かつ、Aの同意があれば、甲棟を管理するための団地規約を定める決議をすることができる。
2 Bが乙棟を取り壊し、かつ、従前の乙棟の所在地に新たに建物を建築しようとする場合には、団地管理組合の集会において議決権の4分の3以上の多数による承認の決議を得なければならない。
3 団地管理組合が規約を定めて丙棟の管理を行っている場合に、地震によって丙棟の建物の価格の2分の1以下に相当する部分が滅失したときに、その滅失した共用部分を復旧しようとするときは、団地管理組合の集会において、滅失した共用部分を復旧する旨の決議をする必要がある。
4 団地管理組合は、団地管理組合の集会において、区分所有者及び議決権の各5分の4以上の多数で、団地内建物のすべてにつき一括して、その全部を取り壊し、かつ、同一敷地上に新たに建物を建築する旨の決議をすることができる。
- 解答
- 2