マンションの大規模修繕工事では、「設計」と「工事監理」を設計事務所などに任せ、施工業者は公募により広く募集する「設計監理方式」が主流になっています。工事の相見積りに参加する施工業者は、マンション内の掲示による公募や、マンションの業界紙に掲示する公募などの方法がおこなわれます。今回は、大規模修繕工事の競争見積りに参加してもらう施工業者の公募について考えていきます。
競争見積りに参加してもらう施工業者の公募
大規模修繕工事の競争見積に参加してもらう施工業者は、「新築時の施工業者」「設計コンサルの推薦する業者」「管理会社」「管理会社の推薦する業者」「組合員の推薦する業者」「マンション業界紙等による公募」など様々な方法があります。
この中で、最も公平性の高い方法は、公募による募集でしょう。施工業者の公募は、マンションの掲示板に掲示して住人から施工業者を募る方法と並行して「マンションの業界紙」や「設計コンサルタント会社のHP」への掲載などの方法が考えられます。
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競争見積りに参加する施工業者の選択のポイント
公募してきた施工業者を候補にして、理事会や修繕委員会などで書類審査をおこない、競争見積りに参加する施工業者を複数社に絞ります。
審査のポイントは、施工現場に配置する担当者、実績、施工能力、経営状態等を総合的に判断しておこないますが、大規模修繕工事をおこなって施工業者は、企業の成り立ちから次のとおりに分類され、それぞれ特徴があるので、この段階ではできる限り多くの分野からバランスよく施工業者を選ぶようにします。
競争見積参加会社の選定に関しては、設計コンサルタントなどの専門家のアドバイスも重要ですが、理事会や修繕委員会が主体となって検討することが必要です。
大規模修繕工事の施工業者の系統
以下のような施工業者の系統の中からバランスよく見積り参加業者を選定することが望ましいでしょう。
- ゼネコン系
- 管理会社系
- 専門工事会社系
この記事のまとめ
競争見積に参加する施工業者の選定のポイントは、できる限り広く募集をおこなうことで、その業者を選択したプロセスの透明性を高くすることです。透明性を確保することで後から「理事会」や「修繕委員会」が他の組合員から談合などの疑いを掛けられないようにします。
また、公募で複数の業者から応募があった後の選定作業は、審査基準に照らして公平に審査することが重要なのは当然のことです。その施工業者を選んだ理由をはっきりさせ、後で組合員からどういう理由でその施工業者を選択したのか説明に困らないように、公平に審査することが必要です。
また、公募で複数の業者から応募があった後の選定作業は、審査基準に照らして公平に審査することが重要なのは当然のことです。その施工業者を選んだ理由をはっきりさせ、後で組合員からどういう理由でその施工業者を選択したのか説明に困らないように、公平に審査することが必要です。